映画館でも使用されるサウンドスクリーンとは?特長や用途は?ホームシアターには?サウンドスクリーンを分かりやすく解説

サウンドスクリーン
スクリーンの後ろ側にスピーカーを配置したイメージ(イラストです)

穴(隙間)が空いている生地?

スクリーンの生地に小さな穴が空いているスクリーンをご存じでしょうか。。
スクリーンに穴?そんなスクリーンだと映像が見れないのでは?と思われるかもしれませんが、その穴はごく小さい穴で、映像を見ることができるスクリーンです。
ごく小さな穴(隙間)があいていることで、音の抜けがよくなります。
そんなスクリーンをサウンドスクリーンと言います。

サウンドスクリーンにはどのようなメリット、用途があるのでしょうか。

今回はサウンドスクリーンについて特長や用途をご紹介します。

サウンドスクリーンとは

サウンドスクリーンとはスクリーンに細かい穴(サウンドホール)が空いており、その穴から音を透過させることができるスクリーン生地の一種です。
ごく小さな穴のため、遠くから見たら分かりませんが、近くで見ると穴(隙間)が確認できます。

目視で確認しても下の写真のように隙間が空いていることがわかります。

目視にてスマホで撮影
目視にてスマホで撮影

さらに拡大して、顕微鏡で確認すると下の写真のような構造になっています。

顕微鏡拡大

では、特長と用途をご紹介しましょう。

映画館で使用されるサウンドスクリーン

サウンドスクリーンは映画館でも使用されている生地です。
映画館に行くと、映像から音が出るダイナミックな感覚が味わえます。
館内の壁にもスピーカーが配置されてますが、スクリーンの裏側にもスピーカーが配置されています。
音響透過特性に優れたサウンドスクリーンの裏側にスピーカーを配置することで、あのダイナミックな音響が得られるのです。
通常の生地ではサウンドホールが無いため、音を透過性は悪く、スクリーンの裏側にスピーカーを置くと減衰してしまいます。

ホームシアターにサウンドスクリーン

サウンドスクリーンはホームシアターでも導入されています。

サウンドスクリーンは以下のようなメリットがあります。
(1)映像と音声の一体感
第一のメリットとしてはやはり映画館のような映像と音のシンクロです。
映像の裏側から音を出す事によって映画館のような映像と音声の一体感が得られます。
映画ファンにはたまらないのではないでしょうか。

(2)スクリーンサイズを大きく
サウンドスクリーンを使うでフロント側のスピーカーのスペースを気にすることなく、スクリーンサイズを大きくすることができます。
部屋の横幅が小さい場合や、スピーカーが大きいために、思うようなスクリーンサイズを得る事が出来ない場合に、サウンドスクリーンの使用が考えられます。

一方、音響透過特性に優れるサウンドスクリーンにもデメリットがあります。(デメリットと言う表現は正しくないかも)
それは、生地に穴(隙間)が空いているため、隙間の無い一般的な映写用スクリーン(ここではあえて隙間の無いスクリーンと表現します)に比べると、画質は劣ると言われます。
スクリーンゲインも、一般的なスクリーンと比べて低い値となります。
穴の影響で、穴の分光が透過してしまいます。
そのため、光の反射も劣ることになります。

このような特性を踏まえた上で、自分がどのような用途で大画面ライフを楽しみたいかにより、サウンドスクリーンを選べば良いでしょう。
どこに拘るかだと思います。
映画館のような映像と音声の一体感は魅力ですよね~。

まとめ

今回はサウンドスクリーンについてご紹介しました。
スクリーンの裏側にスピーカーを配置し、映像から音が出ているような一体感を感じることが出来るサウンドスクリーンは、映画館のような迫力が楽しめます。
一方で、穴(隙間)の影響で、プロジェクターからの光が透けるため、映像のクオリティ面は犠牲になる部分もあります。

スクイーンの特性を理解したうえで、スクリーン生地を選ぶようにしましょう。