スクリーンの設置位置を調整できる移動型のブラケット(スライディングブラケット)とは?固定式ブラケットとの違い

スクリーンの設置した時、こんなはずじゃ・・・

新しくプロジェクターやスクリーン、AV機器を購入しホームシアターのある生活を始めようとする方がまず始めにすることは購入した機器の設置(インストール)です。
ちょっと面倒なインストールが終わり、今まさにすべての機器に電源を入れ大画面を楽しむぞ!とワクワクします、これは誰もが経験する新しく購入した時の一回限りの贅沢な時間でもあり、大きな楽しみでもあります。
この瞬間がたまりません!

しかし、折角大画面で映画を見ようと映画のタイトルをプレーヤからプロジェクターに投影した時にスクリーン投影面に映像がキッチリと枠にはまらない事があります。

がびーーん・・・。

その理由はシンプルで、インストール時にプロジェクターのレンズ芯とスクリーンの画面芯があっていないことが原因です。
折角の大画面映像をこのまま視聴するのは非常に残念です。
どうせなら、画面を合わせたいですよね。
いや、合わせるべきです。

今回はスクリーンを設置する時の位置合わせ方法と位置合わせの際に便利なブラケットについてご紹介します。

映像の位置を合わせる方法

プロジェクターのレンズ芯とスクリーンの画面芯を合わせる(改善)する方法は2つあります。

1)プロジェクターのレンズ位置を調整する。

2)スクリーンの位置を調整する。

その通りですよね、1、2いずれにせよどちらかを動かせば真ん中にきますよね。

プロジェクターで合わせる

まず、簡単なのは「1)プロジェクターレンズの位置を調整する」ことです。

とくに、床置きデスクにプロジェクターを置いて投写する場合にはプロジェクター本体を少し左右にずらします。
これでレンズが動きますので真ん中にきます。

もしくはプロジェクターを置いているデスクを調整します。
これもレンズが動きますので映像は真ん中きます。
では、プロジェクターを天吊りでインストールした(天井に固定された)場合はどうしましょう。
簡単にレンズは動かせません。
その場合はレンズシフト機能を有するプロジェクターであれば、調整することができます。
レンズシフト機能について詳しくは「プロジェクターの映像位置を縦・横方向に移動できるレンズシフト機能とは?スペックから調整距離を計算してみよう」をご覧ください。

レンズシフト機能を有するプロジェクターはちょっとお高めです・・・。

スクリーンで合わせる

では、レンズを動かせないプロジェクターやプロジェクターで調整できない場合は、「2)スクリーンの位置を調整する」の方法でスクリーンを動かしましょう。

え、スクリーンを動かすって。

そうなんです、スクリーンは左右に動かせるものがあるのです。

ブラケットの種類

スクリーンを天井や壁に取り付ける際に使用する金具をブラケットと言います。
下図のようにスクリーンを取りつけるブラケットのタイプには大きく分けて2種類あります。
取付ブラケット一体型」と「取付ブラケットセパレート型」です。

上のイラストの左側が「取付ブラケット一体型」です。
このタイプは天井面に固定してしまうのでスクリーン本体は動かせません。
そりゃそうです・・・ネジで天井面に固定されていますので。

スクリーンを動かせるのは右側の「取付ブラケットセパレート型」です。
ブラケットの種類は可動型と固定型があることを知りましょう。

取付ブラケットセパレート型

「取付ブラケットセパレート型」はブラケットのみ天井面に固定されておりますのでスクリーン本体は左右に動きます。
スクリーンを動かして画面を合わせることができます。

取付ブラケットセパレート型のことをスライディングブラケットと言います。
スライディング=滑ることを意味しますが、スライディングブラケットはスクリーンを動かせることができるブラケットと意味します。
滑るブラケットとは良いネーミングです。

これがスライディングブラケットを利用した固定方法の特長でもあり、優位点です

スライディングブラケットの更なる優位性

上記で説明した以外にもスライディングブラケットの優位点があるのでご説明しましょう。

天井にスクリーンを取り付けする場合には必ず、天井裏の下地に固定しないといけません。
天井裏は空間がひろがっております。天井ボードに向かってネジで止めるのはNGです。
スクリーンの重さに耐えきれず、しっかりと固定されておりませんのでスクリーンが必ず脱落します。
事故の元です。

ではどの様にすればいいのでしょうか?

天井裏にはボードを固定している下地があります。その下地をめがけてネジ止めしてください。
当たり前ですが、取付ブラケット一体型のスクリーンに合わせて下地はありません。
したがって、取付ブラケット一体型のスクリーンを天井に固定する場合には、天井裏に補強が必要になってきます。(下地の位置がぴったり合えば補強は不要ですが、中々そんな都合よく行かないのが現実でして・・・)

ただ、スライディングブラケットを使って固定するスクリーンは任意にある下地にブラケット取り付けし、そのブラケットにスクリーン本体を引っかける事でスクリーンの設置ができます。

まとめ

スクリーンを取り付ける際の金具(ブラケット)についての種類やそれぞれの機能性や特長についてご紹介しました。
スクリーンを取り付けた際に映像の位置調整がしやすいのはスライディングブラケット(取付ブラケットセパレート型)です。
ブラケットを天井や壁に固定した後に、スクリーンを移動させることができます。
このちょっとした移動(調整)の有無は大きな違いです。

スクリーン選びの際は取付金具(ブラケット)についても要チェックですよ!

ホームシアターマガジン編集部