スクリーンサイズの画面比率(縦横比)の違いとは?最適なアスペクト比の選び方
アスペクト比にはいくつかの種類があることをご存じですか?
主なアスペクト比は4:3、16:9、16:10などですが、これらは映像コンテンツによって決まっています。
アスペクト比を用途に合わせないと、スクリーンの上下に空白ができてしまう場合も。
この記事では、アスペクト比の選び方について紹介していきます。どのアスペクト比が自分に合っているのか知りたい方は、ぜひ読み進めてください。
スクリーンに最適なサイズで映像を映し出すには
スクリーンに映像を投影して見ていると、スクリーンの両端や上下が切れてしまうことがあります。
スクリーンのサイズとプロジェクターから投影される画像のアスペクト比が一致していないと、この現象が起きてしまうのです。
スクリーンは、プロジェクターから出力されるアスペクト比をそのまま投影します。
綺麗な映像を映したい場合は、スクリーンとプロジェクターの画面比率をチェックして、アスペクト比を揃えましょう。
ここからは、スクリーンのアスペクト比の種類を解説します。
アスペクト比の違いによるスクリーンサイズの選び方
スクリーンに映し出される映像で両端が切れてしまうと、映像が小さく見えてしまいます。
プロジェクターから投影される映像や画像はあらかじめアスペクト比が設定されており、代表的なアスペクト比は次のとおりです。
アスペクト比 | 代表的な映像の種類 |
---|---|
4:3 | 従来の地上波TV、DVD |
16:9 | 地上波デジタル放送、Youtube |
16:10 | パソコンのモニター画面 |
2.35:1 | 劇場公開される映画(シネマスコープ) |
アスペクト比の種類を理解して、スクリーンに空白が出ないように選びましょう。
4:3について
アスペクト比4:3はスタンダードと呼ばれています。
2011年7月にテレビの地上波放送はデジタル放送に移行しました。
4:3のアスペクト比は、デジタル放送が開始される前に使用されていたものです。
- アナログテレビや古いPC
- VHS
- PCスライド(設定による)
上記を映したい場合は4:3の比率をもつスクリーンを使います。4:3のアスペクト比の解像度は次のとおりです。
名称 | 解像度 | 主な用途 |
---|---|---|
VGA | 640×480 | 1990年代のPC |
SVGA | 800×600 | Windowx95など |
XGA | 1,024×768 | Windows XP |
UXGA | 1,600x1,200 | ディスプレイ |
QXGA | 2,048x1,536 | iPad(2012) |
VGAやSVGAとXGAを綺麗に映すためのスクリーンサイズは、NTSCタイプ(4:3)がよいでしょう。
近年では少なくなってきています。
ワイドで多く使われる「16:9」
16:9は地上波デジタル放送や、YouTubeなどの動画配信プラットフォームで使用されているアスペクト比です。
動画では頻繁に利用されているため、ホームシアターにおすすめの比率です。
ホームユースで最も使用されているアスペクト比が16:9なります。
- PC(HD)
- ブルーレイ
- TV
上記を映したい場合は16:9のアスペクト比率をもつスクリーンを使います。16:9のアスペクト比の解像度は次のとおりです。
名称 | 解像度 | 主な用途 |
---|---|---|
HD | 1,280x720 | ノートPC、スマートフォン |
WXGA | 1,280x768 | ノートPC |
地上デジタル放送 | 1,440×1,080 | 地上デジタル放送 |
WXGA++ | 1,440x900 | ノートPC |
フルHD | 1,920x1,080 | 液晶テレビ、PC、各種モニター |
WQHD | 2,560x1,440 | スマートフォン |
4K | 3,840x2,160 | PCモニター、液晶テレビ、BS、CS |
HDやWXGA、フルHDを綺麗に映すためのスクリーンサイズは、HDタイプ(16:9)がよいでしょう。
パソコンのモニターで多く使われる「16:10」
16:10は、PCのモニターやプロジェクタ―のスクリーンでも使用されるワイド画面のアスペクト比です。16:9に比べると縦と横のドット数が多いため、16:9のモニターに比較すると、作業領域が増えるため視認性が向上します。
ビジネスシーンでは16:10をオススメしています。
名称 | 解像度 | 主な用途 |
---|---|---|
WXGA | 1,280x1,080 | PCモニター |
WXGA+ | 1,440x900 | 監視モニターなど |
WUXGA | 1,920x1,200 | PCモニター |
そのほかのアスペクト比
アスペクト比は他にも2.35:1や1:1、9:16などのサイズも使われています。
2.35:1はシネマスコープと言われ、シネマサイズ映画を映すのに最適なアスペクト比です。
1:1はスクエアと呼ばれる正方形の比率、9:16はTikTokやInstagramのライブ配信機能での、スマートフォンで縦撮りした動画に特化した比率です。
再生したい媒体のアスペクト比を確認したい場合は、例えばBDメディアですと裏面などに比率が記載されています。
プラットフォーム | 解像度 | アスペクト比 |
---|---|---|
Instagram画像 | 1,080x1,080 | 1:1 |
Tik-Tok Instagramライブ配信 | 1,080x1,920 | 9:16 |
アスペクトフリースクリーンは使い勝手が良い!
スクリーンの映像を映し出す部分の端に黒マスクがあります。
黒マスクがある大きな利点として、映像の周囲に黒い部分があるため引き締まった映像に見えます。
一方で、黒マスクにピッタリと合わせる必要があるため(合わせなくても映像を見ることはできますが・・・)、これまで述べてきたように、映像のアスペクトによっては余白や黒マスク部分にはみ出てしまうことになります。
様々なアスペクト比の映像を見たいと言う人には、黒マスクが無い、アスペクトフリーのスクリーンも選択肢とひとつとなります。
ビジネスシーンでは様々な解像度、アスペクト比の映像が映し出されます。そのためアスペクトフリーのスクリーンを使用されるケースが大多数を占めています。
まとめ
スクリーンの大きさにより、対応できるアスペクト比は異なります。プロジェクターも機種により対応できるアスペクト比が決められています。
また、プロジェクターは、本体がもつ標準解像度以上の映像を自動でサイズ変換して表示させる機能をもっています。それでも、プロジェクターが対応できる最大解像度と、スクリーンの解像度が合わないと上下や左右の映像が切れてしまいます。
プロジェクターに投影する際は、どの解像度を使用する確率が高いのかを把握し、プロジェクターのアスペクト比と合わせたスクリーンを購入しましょう。また、アスペクトフリースクリーンといった選択肢もぜひ検討してみてください。